キッドスペースファンデーションの「インターネット安全教育ガイド」の問題点
問題点
性指向(セクシュアル・オリエンテーション)という項目名なのに、性指向(異性愛、同性愛、両性愛)と性嗜好(SM、フェチズム)の両方が含められている。
しかも、実際には、性嗜好についての記述が多い。
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これ(性指向)に重なって細かい趣味嗜好(性嗜好)が存在します。
ごく一例を挙げれば、加虐趣味(=サディズム)・自虐趣味(=マゾヒズム)、体の一部分や持ち物に固執する(=フェチズム)、排泄物嗜好(=スカトロジー)、死体嗜好(=ネクロフィリア)など、多数の嗜好があります。ネットでは膨大な量の様々な性嗜好に関する情報や画像を閲覧することができます。
この他にも足、手、唇、などの身体部分から、日常の小物(マスク、眼鏡など)、身につけるもの(靴、下着、ストッキングなど)まで、多くのフェチズム(物や体の部分の崇拝)がサイトが驚くほどあります。
(中略)
最近はアダルトID(事前に登録し、成人であるという証明のIDを得るもの)を利用する成人向きサイトも増えてきましたが、読者が子どもどうか判定する完全なシステム作りは不可能です。また、語句の検索からジャンプした場合やリンクをたどって来た場合は警告文のあるページを飛ばしてしまうことも多々あります。
ネット利用ができなかったころには個人やグループの人知れない楽しみだったものが、現在では公の場に常に展示されるようになったわけですから、特殊な性的嗜好の中には、大人にとっても非常にショッキングなものがあります。
性の意味をよく理解していない子どもがそれらの情報に無防備にまたは興味本位に近づくのは、それが予期しない結果であってもまた意図的に繰り返されても問題となるでしょう。
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以上は、同性愛、異性愛、両性愛に関わりなく、性「嗜好」やアダルトサイト一般について言えることである。にもかかわらず、これらを「性指向」の説明の中に入れることによって、読み手が同性愛サイトが危険であるとの印象をもつように仕向けている。
その一方、実際に例としてあげているのは、同性愛のサイトのみで、しかも「嗜好」に関するものやアダルトサイトではない、人権団体や個人のサイトなのである。
例として挙げられているウエッブ・サイト:
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例 1:ゲイ・レズビアン団体 団体サイト
世界的なゲイ・レズビアン組織の日本支部で1984年に発足しました。レズビアン・ゲイパレードを主催し、同性愛者の人権の獲得のために活動を繰り広げています。
例 2:レズビアン・バイセクシャル 団体サイト
レズビアン・バイセクシャルの女性のためのサイト。レズビアンについての啓蒙ページ、相談、掲示板、チャット、イベント紹介などがあり会員制のページもあります。このサイトではエイズ予防非営利民間団体を支援しており募金も行っています。
例 3:ゲイ 個人サイト
同性愛者の社会的な立場、成長上の苦悩、カミングアウト(同性愛者であることの告白)、日本での性指向差別に関する判例、各国の状況など多くの資料が閲覧でき同性愛について一般の理解を得るためのサイトであることがわかります。その一方、読者からの相談に答えるコーナーでは女性嫌悪表現や具体的な性的描写もあります。
例 4:ゲイ 個人サイト
高校生男子の個人サイトで、マイノリティ(少数派)として生きる毎日を日記やエッセイで綴っています。
例 5:レズビアン 個人サイト
女性の同性愛者のための掲示板とチャットを中心としたサイトです。警告は男性の入室禁止となっています。恋人募集や恋愛相談の掲示文が多数あります。
例 6:レズビアン 個人サイト
二人の女性の同性愛者が運営するサイト。掲示板とチャット中心、二人のネットでの出会いについての簡単な経緯もあります。
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このように、例としてあげられているウェッブサイトには、性指向の項目の下に書かれていた「加虐趣味(=サディズム)・自虐趣味(=マゾヒズム)、体の一部分や持ち物に固執する(=フェチズム)、排泄物嗜好(=スカトロジー)、死体嗜好(=ネクロフィリア)」などは、まったく登場しない。
性指向という項目の中に、性嗜好を、その違いを理解しているにも関わらず含めているのは、性嗜好についてのイメージを利用して、同性愛が子供たちにとって危険である、との印象を与えるためのように思われる。


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